QU-001

QUの新米CEOのブログ

QUという会社を設立しました

報告

今から2ヶ月ほど前の2月18日「株式会社キューユー」という会社を設立しました。

qu-japan.com

最初はプロダクトどころか、WEBページもない状態だったのですが、ようやくWEBページができましたのでご報告させていただきます。(長いです)

 

会社設立の意味

僕のことを知っている人からすると「あれ?」「今の仕事どうすんの?」となると思うので説明します。

簡単に言うと、今の会社(ビートソニック社)ではできないような事がどうしてもやりたくなったので無理を通して新会社を作ったという事です。

ビートソニックは非常にユニークな会社であり、製品の「他にはないもの」を多く持っています。

こういう起業で働けるのは非常にやりがいがあり、人生をかけるに値すると感じています。

 

ただ、僕自身20代前半から10年間ほどインターネット業界を見続けてきて感じていることがあります。

「近い将来、ハードウェアとソフトウェアの壁は無くなる」

※ここで言うソフトウェアとは、ハードウェアに書き込むプログラムのことではなく、ユーザーと直に接する「UX」や「サービス」という意味合いです。

 

要するにハードだけのメーカーは生き残れない。それはここ10年、Appleが躍進した裏で国内家電メーカーが軒並み苦しい思いをしてきたのを見れば明らかです。

そして、その波は「IoT」や「コネクティッドカー」「テレマティクス」という言葉に変化して、クルマ業界にも押し寄せていると思っています。

よって、現在ハードウェアに特化したものづくりをしている中で、ハードからソフトまで一気通貫で開発できる会社に変貌を遂げなければいけません。

 

では、どうすれば最速でその変化を遂げれるか。

開発者を採用すればいいのか

大きな投資をすればいいのか

ソフトを開発できる会社と提携すればいいのか、外注すればいいのか

 

答えはわかりませんが、おそらくすべてYESであり、すべてNOです。

 

唯一言えるのは

一度、サービスを作ってみて、ローンチし、それをプロモートし、みなさんに使ってもらうという体験をしてみなければ何も進まないという事です。

その答えとして、社長に無理を言い、同僚にも無理を言い、今回新会社を設立させていただきました。

 

ということで、今の仕事は続けつつ、仕事の効率化を図り両立を目指します。

 

会社設立の経緯

新しく会社を起こして「クルマxIT」「クルマxスマホ」の領域でサービス作ろうということになりましたが、プロダクトアイデアやプロモーション方法の青写真はあれど、実際にエンジニアリングするスキルは無いので、いきなり頓挫しました。

 

そこで、名古屋エリアのビジネスプランコンテスト的なイベントに顔を出してみることにしました。

そういうところにはスタートアップをやりたい若いエンジニアがいるだろう、そしていい人がいれば一緒に組みたいと思ったからです。

しかし、そんな簡単には行きませんでした。僕が一度IPOやセルアウトの成功を経験したことのある連続起業家ならまだしも、得体のしれない初対面の人から「こういうことやりたいんだけど協力してくれない?」と言われても困惑ですよね。そりゃ僕でも断ります。

 

また、この名古屋というエリアは比較的都会ではあるものの(イケダハヤト氏にディスられたことでもありますが)スタートアップの文化が他の地方都市とくらべても浸透していない都市だということがわかりました。

 

もう、スタートアップ自体がユニコーンみたいなもんですよ。

 

そんな時にドリコム時代の同期である土屋(つっちょん)がちょうど名古屋にいるというので、構想中のアプリの開発に何が必要なのか聞いてみることにしました。昨年の8月くらいのことです。

 

最初はアドバイスをもらうという形で何回か会って話している間に「じゃあ、つっちょんも一緒にやらない?」と誘ったところ、フリーランスの仕事をしながら共同創始者としてジョインしてくれることになりました。

そんな経緯で、共同創始者の二人とも二足のわらじという変なスタートアップが誕生したわけです。

 

この会社でやりたいこと

新会社QUでは「クルマとヒトをつなぎ、幸せなカーライフを創造する」というミッションの元、ITのチカラを使い、カーライフを通してみんなを少し幸せにしていきたいと考えています。

 

ほとんどのスタートアップは東京で生まれていますが、「クルマxIT」いわゆるAutoTechとか言われている領域のスタートアップは東京からは生まれないと思っています。

東京で生活している人たちはクルマ好きの人以外、ほとんどクルマを乗りませんし、クルマを所有しないほうが何かと便利です。(僕も10年住んでましたので非常によくわかります)

対して、僕のいる愛知県というのは皆さんご存知の通り自動車製造の産業が盛んであり、それの影響かクルマ文化が濃い地域です。名古屋の都心で働いている人以外はほとんどクルマ通勤していますし、一家にクルマが2台3台という家庭も多いです。

 

そんなエリアで起業し、そんなエリアの人達でサービスを作ることによりよりユーザー目線のほんとうに役に立つものが作り出せるのではと思っています。

 

ライフワークとしてのQU

僕も今年で34なので、20代の頃のようにモチベーションとかアドレナリンが無尽蔵に湧いてくるようなことはありません。

僕は18歳で上京して約10年住んだ後、27歳で名古屋に帰ってきました。

その反動からか(なんか恥ずかしいですが)非常に名古屋愛が強くなってきています。

 

名古屋の経済をさせている自動車製造の産業の未来を考えると、テスラのようなEV専門メーカーや自動運転技術でのGoogleなどとの競争など次世代のクルマでのイニシアティブを握れるかは未知数です。

 

そんななかで、自動車製造だけではなく、クルマ文化全体を(ハードからソフトまで)産業化できれば都市としてのオリジナリティをもっと出せるのではないかと勝手に思っておりまして、それをライフワークとして置いています。(まだ、ほとんど何もできてないですが)

 

イメージとしてはL.A.に映画産業の会社が集まり、最近ではロンドンにフィンテック関連のスタートアップが集まっているように、ここ名古屋にAutotechのスタートアップや企業がどんどん集結したらものすごい面白いことになる。

 

多様化する消費者に対し、メーカーとサービスプロバイダーが手を握り、クルマというハードウェアだけでなく、カーライフ全体を提案できる都市にしたいです。

 

そして、そのムーブメントの始まりがQUというたった2人のオフィスもない会社になればこれ以上の幸せはありません。

それをモチベーションの元にして尽力していきたいです。

 

最後に

このように無茶なところから生まれた会社ですが

僕の突拍子のない話に可能性を感じ、リスクを取って会社にジョインしてくれたつっちょん

2足のわらじで起業するという選択を許してくれた父やビートソニックのみなさん

2人でコツコツためた貯金から資本金出して起業することに「いいんじゃない?」と言ってくれた妻

みんなに感謝です。ありがとうございました。

 

みなさん、これからQUをよろしくお願いします。